日本代表サッカーの悪い癖 ハイチ戦の感想

先日、日本代表サッカーのハイチ戦が行われました。

ハリルホジッチ監督は、「今までの監督人生の中で最も悪い試合だった」と酷評し、自身の責任も認めつつも「自信が無い人が何人かいた」という選手の批判も行っています。

ネットのコメントでは、

「何で若い人を試すのか」

「人を変えすぎ」

「作戦が無い」

など、個人のプレーの質よりも監督に対する選考方法や戦略のバッシングも多かったのも特徴です。

ハリルホジッチ監督は、就任当初から、「縦に速いサッカー/スピードのあるサッカー」を目指して、今迄のパスサッカー/ポゼッションサッカーからの脱却を図ろうとしています。

そのため、Jリーグでも若くて元気な逸材を積極的に使おうと心がけています。

しかし、ポゼッションサッカーは日本の伝統スタイルであり、小さい頃から日本サッカーのスタイルとして植え付けられたものであり、個々のプレーに習慣つけられたものなので縦に速いサッカーに変える事は困難です。

特に、香川や本田といった、チームの精神的柱である選手たちがポゼッションサッカーを支持し、維持してきたため、何十年も行ってきた思考を変えるの事は難しいと言えます。

そういった切り替わりの過渡期であり、チャレンジの時期です。監督をはじめ、スタッフ、選手たちも分かっているのではないかと思います。

ニュージーランドやハイチの人たちには申し訳ないですが、日本は他国より一足先にワールドカップの出場が決まったため、こういうチャレンジができる訳です。ハリルホジッチ監督は、こうしたチャレンジをしつつも勝利を求め、メディアを巻き込み観客動員(視聴率)も含めた戦略を立てる戦略家です。

格下相手の親善試合にメリットがあるのか?という疑問も多いようですが、すべてはハリルホジッチ監督によるワールドカップでの勝利のための描かれた道筋だと思っています。

とはいえ、先日、ロシアワールドカップの出場を決め、大勝したオーストラリア戦のようなアグレッシブで縦に速く攻撃力のあるサッカーがなぜできなかったのでしょうか?

いくら親善試合とはいえ、いくら選手が違うとはいえ、もう少しましな戦いが出来なかったのかと疑問に思った人も多いはず。

そこで、筆者なりに、日本代表サッカーの「いつもの悪い状態」を分析したのでご覧ください。

1.中盤(ボランチやトップ下)がボールを持ちすぎていて縦のつながりが遅い

これはメンタルによるものでしょうか。監督からの縦への指示がでているはずです。後半、両ボランチの交代により球離れが良くなりましたが、トップ下が前に仕掛ける事が少なかった気がします。

2.センターFWとの距離が広がり、ボールが収まらない

試合中に修正を試みたのだと思いますが、自信がないからか、ボールを受ける動作が少なかったように思えます。後半、センターFWが変わってからは縦の距離感が良かったように思います。

3.相手の攻撃を恐れてサイドが上がらない

サイドバックの上がりが少なかったです。特に2-0になってからは失点を恐れてサイドバックがハーフウェイラインを越して攻撃してくる姿が見受けられませんでした。

4.相手が中央を締めにかかり、攻撃手段がなくなる

このようにサイドや縦への攻撃がなくなると、相手のディフェンスは少し下がり中央を締めるだけになります。つまり、ペナルティエリアに人を沢山配置して壁を作るわけです。これも罠にはまりました。日本の悪い癖でこれでもかといわんばかりに中央で攻撃をしようとします。シュートは全て相手の壁に弾かれます。弾かれたボールは逆にカウンターを受けやすいのでサイドバックも下がり気味になってしまいます。

5.ミドルシュートの応酬になる

中央が塞がれると、次はパスを回して相手の陣形を少し崩して隙間があればミドルシュートを打つだけになります。日本人はミドルシュートが得意ではありません。ポゼッションサッカー=パスを回す事が正義という教育から、ミドルシュートを打つと周りの選手から非難を浴びるからです。日本人は自分だけ人と違う事を行って村八分になる事を恐れます。島国の仲良しサッカーです(笑)

最後の得点は、サイドバックの車屋選手が勇気を持って上がって得点になりましたね。相手は深く守っているので、意表をつくマイナス側のパスも良かったと思います。

Jリーグでもそれぞれ力を持った選手が多いのですが、代表の試合となるとメンタルの違いがでますね。上記1-3はメンタルの問題だと思います。ハリルホジッチ監督が言うように、Jリーグはメンタルを鍛えるプログラムを積極的に導入すべきだと思います。それと、連携の取れたサッカーも必要ですが、出る杭や尖った才能を認めて仲良しサッカーの脱却も目指してほしいです。